帰国後、多くの患者様から無事帰還への祝福のお言葉をいただき、本当にうれしく思った。診療後「先生、帰ってきてくれて、本当によかったー!」と言いながら診療台を降りていかれた方もいらっしゃった。
さて今回の渡欧の目的であるシンポジウムだが、ITIの30周年を記念するシンポジウムでとても盛大で、内容も充実し、国内では得られない最新の情報を得ることができた。近年のインプラント技術の進歩著しいものがあるが、一方で合併症の報告も多く報告されるようになってきた。最近のインプラント治療のトレンドは、インプラントのリスクファクターを管理しながら、合併症をいかにコントロールするかというテーマにフォーカスされてきていると思う。
インプラントは素晴らしい治療方法のひとつであるが、やはり天然歯と比較すればあらゆる点で劣る。治療を進めるうえでは、第一に天然歯を保存すること、そしてインプラントはオプションに過ぎないことを忘れてはいけない。
シンポジウムに参加して、私が日ごろ感じているインプラントに対する考え方が間違っていなかった事を確信できた。